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『教団X』を読んだ [読書]

・中村文則著。
・戦後間もなく生まれた宗教団体。そこにいた二人の男、松尾と佐渡は数奇な運命を辿り、そして現代、二人はそれぞれ別の宗教団体を設立していた。公安は佐渡の教団を"教団X"と呼び危険視していた。そして。。。

長い、長い、570ページ。しかもハードカバー。通勤時に持ち歩くのが大変。
・仏教観、死生観、宇宙観についてはなるほどなぁ、と感じる部分があった。
・作者の書きたかったことに合わせてストーリーが作られている感じ。知ったこと、言いたいことを教祖の言葉として、信者の体験として書いているけれども、参考文献を咀嚼しきれていない感じがする。

・新興宗教団体と現代日本で発生するテロ。こう書くとミステリーとか、アクションモノとか、刑事小説を想起するけど、ストーリーは前述の通りただの容れ物で、9割近くは登場人物の述懐に割かれている純文学路線。なのでストーリーや、辿り着く結末はチープなものだ。

・知人から『おもしろいらしいよ』と言われてなんの予備知識もなく読み始めてしまい、途中で『この本最後までこんな感じなのかな』と思ってレビューを数件見たら、なるほど最後までこんな感じらしいと知ったわけで、まぁもう100ページ位読んじゃったし、最後まで読もうか、となったわけです。

・エンタメ小説向きの設定なのに、そうなってないのです。

エロい。結構エロい。

・不思議と読みやすい。
・yogiさん『子育て侍』氏が好きだ。

・こんな作品をベストセラーにしてしまう(yogiさんの手に取らせてしまう)マーケティングが素晴らしいと思った。『アメトーーク!』で紹介されたそうですね。さすが人気番組は影響力が違いますなぁ。


教団X

教団X

  • 作者: 中村 文則
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2014/12/15
  • メディア: 単行本



教団X (集英社文芸単行本)

教団X (集英社文芸単行本)

  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2014/12/20
  • メディア: Kindle版



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