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『果てなき渇望 - ボディビルに憑かれた人々』を読んだ [読書]

・ボディビルに魅せられてしまった人々のルポルタージュ。男性、女性、そして世界(アメリカ)のコンテストで戦うために禁止薬物に手を出してしまうステロイドビルダー。。。

・スポーツクラブに行っている人だったらわかると思うけど、明らかに『一見さんお断り』な雰囲気を醸し出している一角がある。それがバーベルエリア。不必要な筋肉量を身にまとった男女が呻き、血管を浮かび上がらせながらトレーニングをしている。そして時折鏡の前でポーズをとっている。そんな彼らの生態がなんとなく分かる本だ。

・ボディビル大会までのトレーニング、前日、当日の過ごし方が細かく描かれていて、とても興味深い。

・トレーニングというのは、yogiさんみたいな運動音痴なひょろひょろ人間でも、根気さえあれば必ず筋肉が反応してくれるので、ハマってしまうという気持ちはよくわかる。自分の考えた計画を元にトレーニングし、食事し、サプリメントを摂り、予想通り、あるいはそれ以上に筋肉が反応してくれたら、確かに気持ちいいだろうなぁとは思う。でもyogiさんトレーニングはしてるけど、プロテインも飲んでないし、仕事や他の用事が忙しかったら無理して通わないし、健康でさえあれば、そんなに筋肉もいらない。

禁止薬物を使用している人の言葉は、いくら言葉を重ねても言い訳にしか聞こえないし、自らもそれに気づいているように思えた。それでもステロイドを打ち、筋肉を増やしたい。業の深い世界だ。

・この本を読んだ後にたまたまボディビル大会をテレビで放送していたので見てみた。彼ら全員がそれぞれの事情を抱えながら笑顔でポージングしているんだろうなぁ、と感慨深かった。

・ボディビルをやっている人、興味がある人、ボディビルダーという生き方に興味がある人には必読の一冊でした。非常におもしろかった。


果てなき渇望―ボディビルに憑かれた人々 (草思社文庫)

果てなき渇望―ボディビルに憑かれた人々 (草思社文庫)

  • 作者: 増田 晶文
  • 出版社/メーカー: 草思社
  • 発売日: 2012/06
  • メディア: 文庫


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