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『隠密味見方同心(二) 干し卵 不思議味』を読んだ [読書]

・風野真知雄著
・味見方同心シリーズ第二弾。
・前作で非業の死を遂げた波之進に代わって、二代目味見方となった、弟魚之進。果たして何をするにも波之進より劣っている(と思っている)魚之進は無事お務めを果たせるのか!?
・『美味の傍には悪がいる』『甘味の影に悪事あり』でお馴染み、超ウルトラスーパー大人気『味見方同心』シリーズ第二弾!!
・時代物 → 好き、ミステリー → 好き、料理 → 好き、と来たら、面白くないはずがないのです。

『ふんどし豆腐』
・兄を失った月浦家。それでもお務めは果たさねばならず、魚之進は奉行所へ出向く。待っていたかのように殺人事件が発生し、現場へ向かうとそこには血染めの凍み豆腐が。。。
・凶器の凍み豆腐を絞って血を抜いて食べちゃう魚之進。『喰いタン』のよう。

『天狗ちくわ』
・通常一つ穴のちくわを二つにし、天狗の鼻をかたどった『天狗ちくわ』の店主が殺された。『あの野郎、俺の天狗ちくわを悪事に使いやがって、、、』という言葉を遺して。。。
・ダイイングメッセージものだ。
・とっくりのトリック(駄洒落のつもり)、かなり無理がある。ちょっと納得できませんなぁ。


『干し卵』
・やくざの銭政一家が丑右衛門一家に殴りこみをかけるらしいという話で町方は大騒ぎ。魚之進も見張りにつくが、銭政の家の軒下に、卵が干し柿のように干されている。食べ物の謎は味見方の仕事、魚之進は干し卵の謎を探り、江戸を駆けまわる。。。
・魚之進、初めての切り結び。なんとかなったけど、てんでダメ。やはり兄さんは偉大だった。
・いい話だ。この話が一番好きだなぁ。お江戸人情話、yogiさん嫌いじゃないぜ。

『うどんの天ぷら』
・にゃんこの麻次が馴染みの天ぷら屋の暖簾をくぐると、いつもいる女将がいない。旦那に話を聞くと、突然いなくなってしまったのだという。天ぷら油の火が点けっぱなしだったことから連れ去られたんじゃないかという旦那。ちょうど町の天ぷら屋を調べていた魚之進、麻次とともに女将さんの行方を探る。。。
・天ぷらうどんではない、うどんの、天ぷら。
・うどんの天ぷら、これはおいしそう!!今度作ってみよう。
・北谷道海入道現る。三巻でも出てくる。波之進殺人事件のキーパーソンになってゆくのでしょう。

全体に人情話っぽい。大江戸ミステリー感が弱い。
・味見方同心の概要を考えて、完璧超人の兄を主人公に据えたんだけど、完璧超人だからすぐ謎を解いちゃって、ストーリーに広がりがないから出来の悪い弟に変えて右往左往させているのが本作。三巻ではミステリー寄りが強くなって、魚之進さん、江戸の喰いタンのようになります。


隠密 味見方同心(二) 干し卵不思議味 (講談社文庫)

隠密 味見方同心(二) 干し卵不思議味 (講談社文庫)

  • 作者: 風野 真知雄
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2015/03/13
  • メディア: 平装-文库



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  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2015/03/13
  • メディア: Kindle版



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