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『野武士のグルメ』を読んだ [読書]

・久住昌之著。
・漫画やドラマでお馴染みの『孤独のグルメ』の原作者が綴る食エッセイ集。

・表紙だけ見て読み始めたら実はマンガじゃなかったでござる。この表紙を見たら『食の軍師』みたいなマンガだと思っちゃうよ。ねえ。

・外で食べる時、大股で店に入って『おい、飯』『酒だ』と周りを気にせずズバッと注文できる人間になりたい、という久住氏の憧れ、理想像が『野武士』。

・気弱な野武士(『釜石の石割桜』)、冷やし中華にこだわり(『冷やし中華ライス』)、謎の生野菜定食(焼肉付)を頼み、沼のようなドロドロに溶けたわかめの味噌汁に絶望し(『生野菜定食、焼肉付き』)、雨漏りしていたスナックで常連に絡まれ(『雨漏りのコの字カウンター』)、ねぎし(NGS)で麦とろご飯を食べ(『殿様の麦とろ飯』)、旅館の朝食に憧れ(『朝のアジ』)、そして暑い日(『九月の焼きそビール』)。ラーメンはぬるく(『悪魔のマダム』)、理想的なタンメンに出会い(『タンメンの日』)、杉浦日向子氏に導かれ(『死んだ杉浦日向子と飲む』)、酔っぱらいの謎の行動を見ると作家魂が疼き(『七人の酔客』)、じいさんを応援し(『おじいさんの夕餉』)、特攻隊員の伯父と食べたおはぎを思い出す母の話を聞き(『おはぎと兵隊』)、すき焼きを食べ過ぎる(『かっこ悪いスキヤキ』)。そんな一冊。

・『釜石の石割桜』は『孤独のグルメ』の巻末にも収録されている。

・『かっこ悪いスキヤキ』は泉昌之(泉晴紀と久住昌之の合作漫画の際のペンネーム)の『かっこいいスキヤキ』からタイトルを取ったものでしょう。因みにこの『かっこいいスキヤキ』、半分以上がオヤジがプロレスで世直しをする話なので、ご注意を。食漫画はちょっぴりしか載っていません。

・久住昌之氏の面白さって、漫画では表現できていない気がする、と本書を読んで感じました。

野武士のグルメ

野武士のグルメ

  • 作者: 久住 昌之
  • 出版社/メーカー: 晋遊舎
  • 発売日: 2009/01/24
  • メディア: 単行本



かっこいいスキヤキ (扶桑社文庫)

かっこいいスキヤキ (扶桑社文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 1998/10
  • メディア: 文庫


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