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『つきのふね』を読んだ [読書]

・森絵都著。
・1997年。私達はなんとなくノストラダムスの大予言のせいで、未来は来ないんじゃないかとおもっていたし、親友だったリリは未来なんか来なければいいと思っていた。そして心の休まるオアシスの住人、智さんは、全人類を地球の終末から救うための宇宙船の設計に余念がなかった。そんなビミョウなバランスで成立していた世界はいつの間にか崩れ始め。。。
・一部の中学生に蔓延する窃盗、違法薬物、管理売春。本来はすごくドロドロとした描写になり、そうすべきだと思うんだけど、主人公がそのグループから距離を置いている設定のため、非常にあっさりと、淡々と描かれている。こんな犯罪も別のグループのことであれば他人ごとである、といっているようで、逆にリアルな気もする。
・相変わらず絶妙な中二描写。がんばれ全国に多分いるであろう勝田君。文学界で中二描写をさせたら日本一じゃないかと思う。

・今中学生の皆さんに読んでいただきたい一冊。大人が読むと、どこか醒めた目で見てしまうからね。こういう本は。


つきのふね (角川文庫)

つきのふね (角川文庫)

  • 作者: 森 絵都
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2005/11/25
  • メディア: 文庫



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